KEMPERアンプにはMorphing(モーフィング)という機能があるのは、KEMPERユーザーならご存じの方は多いと思いますが、活用できている方はもしかしたら少ないかもしれません。
何となく違うプリセット間を行き来出来るのは知っているけど、それなら違うスイッチに割り当てればいいのではと思っている方も多いかも・・・
このモーフィングは使い方を理解すると、とっても便利な機能なのです!!
Morphing(モーフィング)の設定方法
まずはケンパーのフットスイッチのLEDの下側が点灯しているのを確認します。
そしてケンパー本体にモーフィングに使いたいエフェクトを追加します。今回はスイッチを踏んだ時にピッチを上げたいので、本体エフェクトの中のTransposeを選択。
そして踏んでいない状態のPitch 0のままで一度リグを保存。
そしてフットコントローラーのスイッチを押し上側のLEDを点灯させます。
次にモーフィングの設定をします。
ピッチは半音間隔で上下します。今回は原音から5度上の音に設定したいのでピッチを7に設定します。(下表参照)
0 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 |
原音 | 2度上 | 3度上 | 4度上 | 5度上 | 6度上 | 7度上 | オクターブ上 |
ピッチの7の横にMと表示されてモーフィングの割り当てが出来た事が分かります。
最後にモーフィングの設定をします。
踏んだ時にピッチが上がり、スイッチを離した瞬間に原音に戻したいので、ケンパーのRIGボタンを押しPage5の 「Morph」という項目を表示します。
Rise Timeはスイッチを踏んでから、
Fall Timeはスイッチを離してからの時間をそれぞれ設定します。
今回は瞬時にON/OFFしたいので 0s(秒)にセットします。(スイッチを踏んでから、またはスイッチを離してからの時間をそれぞれ最大32秒までの間で設定できます。)
そして、画面一番上の段 MormentaryをONにします。
MormentaryがOFFだと普通のON/OFFスイッチですが、ONにする事によってスイッチを踏んでいる間だけONにする事が出来ます。離せば元に戻ります。
あとはリグを保存すれば終了です。
このように簡単に設定できてしまいます。
これは私がテストを兼ねて撮ってみた動画です。ただのソロフレーズも5度上の音をランダムに弾くことで面白い効果が得られます。この方法はSteve VaiがWhammy DTを使って弾いていたのですが、ワーミーDTが無くてもケンパーで再現する事ができました。
Morphing 使い方の例
- 曲中の特殊効果として空間系エフェクトをセットし徐々に音を変化させる。
- 曲の1部分だけチューニングを変えたい部分があるので、ダウンチューニングやアップチューニングさせる。
- リフやソロの1部分に特殊な効果を入れる。
- 曲の僅か1フレーズだけクランチやクリーンで演奏する場面がある。・・・等
まず1番上の「特殊効果として 空間系エフェクトをセットし徐々に音を変化させる。」
もっともポピュラーなモーフィングの使い方ですね。
しかし、このある音から徐々に違う音に変化せるという新しい機能が故に使い処が分からないというのが活用しにくい理由かもしれません。
次に2番目の「 曲の1部分だけチューニングを変えたい部分があるので、 ダウンチューニングやアップチューニングさせる。 」
このモーフィング機能はスイッチを押してから新しくセットした音に切り替わるまでの時間を(最大32秒まで) 変更できます。
なので曲のリフはダウンチューニングでヘビーに弾きつつ、その他のパートは通常のチューニングで弾くなどモーフィングを使って瞬時にチューニングを変える事が可能です。(フレーズの長さにもよりますが、この場合はMormentaryはOFFの方が良いでしょう)
3番目。「 リフやソロの1部分に特殊な効果を入れる。 」
これは例えば、VAN HALENの曲 「Unchained」のリフの合間にフランジャーで効果音を入れたり、Steve Vaiの 「Weeping China Doll」のエンディングソロ部のピッチシフトを使ってのソロなども再現できます。
Kemper Remoteのスイッチは押している間だけエフェクト効果が変わるMOMENTARYスイッチにも対応しているので、様々なエフェクトや効果を瞬時に切り替える事が出来ます。
4つ目。 「 曲の僅か1フレーズだけクランチやクリーンで演奏する場面がある。 」
これは曲全体は歪んだディストーションサウンドが主体だけど1フレーズだけクランチやクリーントーンがあるという場合に、モーフィング機能を使ってクランチやクリーンの音をセッティングしておきます。MOMENTARYはON。
曲中の必要な個所だけスイッチを踏んでいればクランチまたはクリーンのサウンドで弾く事が出来ます。(スイッチを離せば元のサウンドに戻る。)
曲の僅か一瞬のフレーズでもモーフィング機能を使えば再現できます。
これらの方法意外にも使用方法はあると思いますが、モーフィングはかなり自由度の高い便利な機能だと思います。
でわ( ̄^ ̄)ゞ
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